めまいとは

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めまいは様々な形で現れます。
それは目が回るような感覚(回転性)から、ふわふわと不安定な感覚(浮動性)、立ちくらみや気が遠くなる感覚まで、さまざまです。また、めまいが起こるときには吐き気や嘔吐などの症状が伴うこともあります。

めまいの原因としてよく知られているのは、脳や血管の疾患(脳血管障害、脳腫瘍、貧血、血圧異常など)です。
しかし、それだけではありません。
内耳の平衡感覚を制御する器官(三半規管、前庭)に異常があると、めまいの症状が出ることもあります。実際、めまいの症状を訴える患者さんの中で最も多い原因は、耳に何らかの問題がある場合です。
さらに、感染症や内科的な疾患、薬の影響、精神的・神経的な疾患によってもめまいが引き起こされることがあります。

特に、内耳に問題がある場合、目が回るような感覚(回転性めまい)が起こりやすいとされていますが、これは脳の疾患でもみられます。
このような場合だけでなく、めまいの原因がはっきりしないという場合もお気軽に当院をご受診ください。

めまいの症状がみられる
主な耳の病気

メニエール病

メニエール病は、耳鳴り(主に片耳)、難聴、耳の詰まった感じなどの聴覚症状とともに強い回転性めまいが発生する疾患です。
この病気は30~50歳代の女性に多くみられます。

この病気の原因は内リンパ水腫と呼ばれる状態で、これは内耳の膜迷路に水ぶくれができる現象です。
ストレスや疲労などが引き金となり、内リンパ液の生成が過剰になったり、吸収が妨げられたりすると、この病気が発症します。
これにより、内耳の蝸牛などが圧迫され、上記の症状が現れます。
患者さんの訴えや症状からこの疾患が疑われる場合、純音聴力検査や平衡機能検査(眼振検査)、造影MRIなどの画像検査、内リンパ水腫の推定検査などで診断を進めます。

治療については、強いめまいの症状がある場合は抗めまい薬や内リンパ水腫を軽減する内耳循環改善薬、不安が強い場合は抗不安薬などの薬物療法が行われます。
また、吐き気や嘔吐がある場合は制吐薬が使用されます。
さらに、日常生活のストレスや過労が内リンパ水腫を引き起こしやすくするため、生活習慣の改善も重要です。

これらの治療にもかかわらず、めまいが繰り返され症状が重い場合は、手術療法が考慮される場合もあります。