花粉症治療は主に、「初期療法(薬物療法)」、「注射療法」、「舌下免疫療法(根本治療)」、「手術療法」の4つに分けられ、症状の強さやライフスタイルなどによって選択します。
当院では、薬物療法はもちろんのこと、ゾレア注射(注射療法)、舌下免疫療法、レーザー治療(手術療法)など幅広く対応しております。
花粉症にお悩みの方は、ぜひご相談ください。
ゾレア注射
治療の特徴
ゾレア(一般名:オマリズマブ)は、従来の飲み薬や点鼻薬が効かない、重症・最重症のスギ花粉症に対する保険適用の皮下注射治療薬です。
アレルギー物質(抗原)と反応するIgE抗体に結合することで、IgEがマスト細胞(アレルギー反応を引き起こす中心的な役割を担う免疫細胞)に結合できなくします。
これにより、アレルギー抗原が入ってきても、細胞からヒスタミンやロイコトリエンなどの炎症物質が放出されなくなり、花粉症の症状を抑えることができます。
ゾレア注射の投与には、3年以上のアレルギー診療経験を持つなど、処方できる医師も限定されるため、興味のある方はぜひ一度ご相談ください。
治療の概要
対象年齢
12歳以上
治療時期
スギ花粉飛散期の2~5月
治療方法
2~4週間おきに皮下注射を打つ(腕やお腹など)
治療費用
3割負担の場合、1ヶ月あたり約5,000円~数万円かかる場合があります
- 治療開始前に、あらかじめ総IgE値とスギ特異的IgE値を計測する必要があります。(検査結果の内容を踏まえて、注射の頻度などが決まります。なお、検査結果によっては治療適応外となることもあります、あらかじめご了承ください)
舌下免疫療法
治療の特徴
舌下免疫療法は、スギ花粉、もしくはダニアレルギーの原因物質(アレルゲン)を1日1回、少量を舌下から投与し、長期間(3~5年)かけて体質改善(根治)を目指す治療法です。
保険適用での治療が可能で、治療は3~5年と長期間に及びますが、定期的(月に1回程度)な通院を除けば、基本的に自宅で治療が可能です。
症状が完治する、もしくは改善するというケースを含めると、約8割の方が効果を実感しており、アレルギーの根本的な治療が期待できます。
治療の概要
対象者
血液検査でスギ花粉症、もしくはダニアレルギー性鼻炎の確定診断がおりた方
治療時期
スギ花粉症は飛散期を避けた6~12月頃の開始が推奨されます
治療方法
1日1回、薬(錠剤)を舌下で1分程保持し、飲み込みます
治療効果
3~5年の継続で約8割の方に改善が見られ、薬の減量や長期的な症状軽減が期待できます
副作用
口の中の腫れ、かゆみなどが約5割に見られますが、多くは軽微です
治療適用外
- 5歳未満、もしくは65歳以上の方
- 不安定な気管支喘息の方
- 治療開始時に妊娠中、または妊娠の可能性のある方
- 全身性ステロイド薬の連用や、抗がん剤、β阻害薬を使用している方
- 自己免疫疾患の合併、既往歴がある方
- 治療開始時に口腔内に傷や炎症がある方
など
- 年齢に関してはあくまで目安です。お子さんの場合、舌下に1分間薬を保持できれば、3~4歳からでも可能です。また、ご高齢の場合、効果を得られにくい場合があります。
- 初回の薬剤投与は院内で行い、その後30分間は待機していただきます。(投与後5分間はうがいや飲食を控え、2時間程度は入浴や飲酒、激しい運動を避けていただきます)
レーザー治療
治療の特徴
鼻の粘膜(下鼻甲介という部分)に炭酸ガスレーザーを照射し、腫れを凝固(縮小)させることで、鼻づまり、鼻水といった花粉症の症状を軽減することができる、日帰り手術です。
特に鼻づまりには効果が高く、1~2年程度の効果持続が見込めます。
対象
- 鼻炎症状(鼻づまりや鼻水、くしゃみ)が強い方
- 内服薬では眠気や口の渇きなどの副作用が出てしまう方、薬を減らしたい方
- 授乳中、妊娠中、または妊娠予定などで薬が飲めない方
治療時期
スギ花粉症の場合、花粉飛散時期の少し前(10~12月頃)の治療を推奨しています
ハウスダストなどの通年性アレルギーの場合はいつでも治療可能です
治療方法
- 内視鏡検査、血液検査などを行い、レーザー治療の適応を確認します
- 局所麻酔を行い、レーザーを照射します
- 麻酔は、麻酔液を浸したガーゼを鼻の中に入れ、15分程度院内でお待ちいただきます
- レーザー照射は10分程度で終了します(鼻腔内の形態により、多少前後します)
- レーザー治療後、1~2週間後に再度来院いただき、患部の状態を確認します
治療適応外
- 処置中に安静を保てない方(お子さんはだいたい10歳頃から可能)
- 抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)を内服中の方
- 麻酔薬にアレルギーのある方
など
- 検査結果によっては、レーザー治療が適応とならない場合があります。